青森から秋田へ列車で移動するには奥羽本線経由で向かうのがオーソドックスな手段。
しかし日本海側の五能線を回ってのんびり移動する「リゾートしらかみ」と言う観光列車が存在します。
奥羽本線の特急つがる号で行けば2時間半程度で着くこの距離を倍の5時間以上をかけてのんびり移動するこの「リゾートしらかみ」号。
時間はかかりますが日本海を間近に見ながら進むこの列車はとても魅力的で、青森・秋田へ旅行に来た際には必ずと言っていい程乗りたくなる観光列車でございます。
と言うわけで今回の旅にもこの列車での移動を行程にしっかり組み込んでおきました。だから青森スタートなんですよね(^O^)
リゾートしらかみ2号の青森駅出発は8:10。朝早いのでホテルでゆっくりも出来なかったなw
青森には安い宿は沢山あるのでそこで十分だったんですが、夜中にチェックインと言うとなかなか厳しくてね。
青森としてはそこそこの値が張る東横インに滞在時間7時間はもったいなかったけど仕方なし。
さてそんな早くにホテルを出発したのは朝ご飯を食べたかったから。朝食ならそれこそ東横インの無料のモーニングを食べればいいのですが、そこは青森グルメを堪能すべく荷物をまとめ7:20にホテルを出発。
向かったのは駅前にある「長尾中華そば」の駅前店。
青森のご当地ラーメンとしては味噌カレー牛乳ラーメンが色んな意味で有名なのですが、煮干し中華そばもまた青森のご当地ラーメンとして有名。
煮干し中華そばはもっとおいしいお店があると聞きますが鉄道旅の道中に気軽に行けるのはここくらいなのでいつもお世話になっています。
今回もあの味を求めて早朝から「朝ラー」しに雪の降る中向かったのです。
早速券売機にて食券を買おうとすると、こんな張り紙が…。
どうやらここの物件のオーナーの都合により立ち退きを迫られたらしく、2月で閉店してしまうとか…(>_<)
そう言えば他の店舗はもう立ち退きを終えたように見えましたね…。
ここのラーメンはおいしいし時間によっては行列が出来る程の人気店だっただけに「潰れる」訳はないので、何ともやるせない理由での閉店ですが、新しい店舗予定地が早く見つかるといいですな。
もしかしたらこの味を楽しめるのはこれで最後かもしれないので味わって食べる事に。冬季限定の「味噌煮干し」も気になったのですが、ラストチャンスの可能性もあるのでおなじみの「こく煮干し中華そば」を手打ち麺でいただきます。
早速いただきましたが…。変わらぬ味に安心しました。外は寒いけど温かい店内のぬくもりを感じながらおいしくいただきました♪
この場所でこの味を堪能できるのは自分的にはこれで最後になるけど、次に青森に来るときにもまた駅の近くでこの味に再会出来るのを祈っています。
さてお腹も満たされたところでいよいよ旅のスタート。青森駅の改札をくぐり列車の停まる4番線へと向かいます。
夏に来た時は満席だったこの列車もさすがにこの時期は空きがある模様。出発まで時間があるので車内を色々撮影w
今回はイベントスペースの最前席を押さえましたw
ボックス席に乗っても良かったんだけど一人だと寂しいですからねぇw
さてそんなこんな見ている間に列車は時刻通りに青森駅を出発!
青森のスイーツを堪能しながらまったりとした旅を始めます(*^_^*)
しかし気になるのは外の雪。この週末は列島を大寒波が襲い、特に日本海側では記録的な大雪になっていましたからね。
金曜日には我が房総でも雪がちらついた程の寒波だったので、北国ではそりゃあとてつもない大雪になったのでしょうね。
これから向かう奥羽本線も一部区間大雪の為運転見合わせが発生したりしている模様で、先行きが不安ではありましたが自分の乗ったリゾートしらかみ2号は順調に走行していきます。
列車は弘前に到着。青森からは少なかった乗客も一気に増えましたね。外国人旅行客が多かったかな。
弘前・川部と二回の折り返しを経て列車はいよいよ五能線へと入ります。
川部から陸奥鶴田までの間、津軽弁の語りべによる実演が行われました。
見に来たのは大体が他所からの観光客ですが、たまたま乗ってきた学生さんが地元の子だったようで、語りべの前に「同じ津軽の人と話せるとは思わなかった」と語り合う津軽弁が良かったなぁ(*^_^*)
車窓のリンゴ畑を見ながら津軽弁を聞くととても雰囲気がありますね。
語りべの2人のお話が終わり列車は陸奥鶴田駅に到着。足早に降りる語りべさんを見送り、列車は五所川原へ。
ここからは今度は津軽三味線の実演が行われます。
この実演も何度か見てますが何度見てもいいものですね。津軽の民謡を一緒に歌って楽しい時間でした(*^_^*)
津軽三味線の実演を楽しんでいる間に列車はあっという間に鰺ヶ沢に到着。ここまでで結構な人数が降りて行きましたね。
この辺まで来るとだいぶ海が見えて来て車窓の風景はこれまた絶景に変わっていきます。
そして列車は千畳敷駅に到着。
ここは1792年(寛永4年)の地震により隆起した岩床の海岸で、これまた絶景ポイント。
ここで停車時間があるので海岸を見に行くことが出来るのですが…。夏に来た時は良かったけど、この時期はさすがに寒すぎるよねw
岩床を見に行く人は殆ど居なかったw
あまりの寒さに自分もさすがに躊躇してしまい遠くから写真を撮るだけでしたw
日本海の荒波が岩床に打ち寄せる光景はなかなかのものでしたけどね。
さて列車は千畳敷駅を時刻通り出発し、風光明媚な日本海沿いを進みます。
かなりの絶景ですが波風の強い日はここは大変でしょうねぇ。
日本海の本気の荒波からしたらこんなのまだまだ序の口でしょうけど、五能線は波で止まる事もあると言うのが理解できました。
さて列車は順調に走行し深浦駅に到着。
ここで交換列車の遅れの為出発が遅れましたがこの悪天候では誤差の範囲内。
深浦からご当地グルメの「マグカツドッグ」の車内販売が回って来たので思わず購入。
深浦の名物・マグロのカツをパンにはさんだホットドッグで、これは絶品でした!(^O^)
この先の海岸の風景も相変わらずの絶景でしたね。
あいにくの天候で白神山地が雲に隠れて見えなかったのは残念ではありますが、白く染まった雪景色は冬にしか見られないのでこれはこれでよかったかな。
朝が早かったのでさすがに眠く居眠りをこいている間に列車は能代に到着してましたw
ここでのバスケットは反対側の下り列車だとできるのですが、それはまた次回のお楽しみかな。
列車は東能代駅に到着し、再び奥羽本線に合流。海岸の風景とは別れて平野部を進みます。
車窓は一面の雪景色。
青森県内よりも明らかに雪が多い気がします。これだけ降ったら列車もまともに走らないわなぁ。
リゾートしらかみ号は途中遅れもありましたが、臨時列車なのでそこそこダイヤに余裕があるためか終点の秋田にはほぼ時刻通りの到着となりました。
青森から5時間以上。長かったけどのんびりと駆け抜けた良い旅でした(*^_^*)
さて秋田からはこれまた別の列車に乗りかえるのですが、それまでの1時間近くを使ってランチタイム。
秋田に来るといつも西武のレストラン街にある「佐藤養助商店」で稲庭うどんを食べるのですが、今回は趣向を変え「無間堂」へ行ってみる事にしました。
こちらではきつねうどんをいただきます。
早速いただきましたが…。独特の風味のお出汁と大きめのお揚げがおいしかったですねぇ。
好みで言えば佐藤養助商店の方になりますが、これはこれでおいしかったです。
お腹も満たされたところで今晩の宿にチェックインの手続きをしていらない荷物を預け、次の列車に乗るべく秋田駅へと戻ります。
秋田駅から乗りこむ列車はこちら。
男鹿へ向かう快速リゾートなまはげ号です。この週末に男鹿で行われる「なまはげ柴灯(せど)まつり」へ向けた臨時列車で、奥羽本線の横手から大曲・秋田を経て男鹿線に乗り入れます。
男鹿線にこう言う列車が乗り入れるのって結構レアの様で、面白そうだから乗ってみようと言う鉄ヲタ根性で乗ってみる事にしたのですw
しかしながら、この日は大雪の為奥羽本線がかなりのダイヤ乱れになっておりまして…。当然この列車も遅れておりました。
と言うか、リゾートなまはげ号とほぼ逆のルートを進む大館からの快速犬っこまつり号が大幅な遅れでまだ秋田に到着しておらず…。
リゾートなまはげ号も相当な遅れを覚悟しましたが、列車自体はほぼ定刻通り運転していると言う事で一安心。
しかしながら大館からの普通列車が遅れていた影響で秋田駅の到着番線に入ることが出来ず、6分ほど遅れて到着。
ちなみにこの車両は先代のリゾートしらかみ号の青池編成を転用したもので、自分の乗って来た青森からのリゾートしらかみ号がホームに留置されていたため、奇しくもこの兄弟が同じホームに顔を並べることになりましたw
さてリゾートなまはげ号は秋田駅での客扱いと信号待ちを行い、結局秋田駅を13分遅れて出発。
車内は柴灯まつりへ向かう観光客が半分、珍しい列車に乗りたい鉄ヲタが半分と言った感じでしたね。
発車の頃は満席と聞いていましたがかなり空きもあったなぁ。さすがにこの悪天候では旅行を止めたり辿り着けない人も多かったのかな。
車内では乗車記念に色々くれた(゚∀゚)
しかし、このままの遅れだと男鹿駅ですぐの普通列車に乗ってとんぼ返りになるのですが、折り返しが11分しかないので即折り返しが確定w
下手したら男鹿の手前で行き違いになるんじゃね?と心配する鉄ヲタが車掌さんに質問していたけど男鹿での行き違いは変わらないと言う事で男鹿までは行けそうw
結局列車は遅れを増し17分遅れで男鹿駅に到着。
反対側に止まっている秋田行きに飛び乗って滞在時間わずか30秒での折り返しとなりましたw
男鹿は色んな思い出の地なので少しでも降り立ちたかったけどやむなしですなw
と言うわけで本当の"トンボ返り"となってしまった男鹿行きを終えて秋田行きの気動車に揺られていると睡魔に襲われ、あっという間に秋田駅に戻ってきました。
秋田では土産を買って改めてホテルへ。荷物を引き取り部屋でまったりしつつ、荷物を入れ替えてライブ会場へ向けて移動を開始します!